もしリストラされたら…知っておくべき「失業等給付」

求職活動中の支えになるお金

2008年9月のリーマン・ショツク以降、一気に不況に陥った日本経済。講師をつとめる女性向けマネー講座の受講生からも「雇用に不安を感じるようになった」という声を聞くようになりました。仕事を失ったとき頼りにすべきは雇用保険の失業等給付です。

それの基本手当を「どのくらいの期間」「いくら」もらえるかが気になりますね。給付日数は、退職時の年齢と雇用保険の加入期間(被保険者期間)、そして離職の理由によって決まります。例えば、22歳のときに入った会社で、29歳のときにリストラに遭ったら、被保険者期間は7年間です。給付日数は自己都合退職だと90日間ですが、倒産や解雇なら120日間となります。

さらに受給開始時期も異なります。いずれの理由でも手続きしてから通算7日間の待期期間があります。自己都合退職はそこから3ヵ月の給付制限期間が設けられていますが、倒産・解雇など会社都合の場合は、待期期間後すぐに受給開始となります。

「いくら」もらえるかは、離職日直前の6ヵ月分の賃金(雇用保険では”賃金”という言葉を使いますが、”手当込みの額面給与”と置き換えてOKです)により決まります。直前6ヵ月分の賃金合計を180日で割ったのが「賃金日額」で、それのおよそ50~80%が支給されます。年齢の要件などを加味した計算式は複雑なので、20代なら給付を受けられる日額の目安をざっくりと5,000円とすればいいでしょう。

ですから、給付日数が90日のケースなら、5,000円×90日でトータル45万円、120日ならトータル60万円受け取れる計算になります。この収入が求職活動中の支えになります。

離職理由は正しく書かれているか?

「会社の都合で辞めることになった!」という非常事態のとき、注意したいのは次の2点です。ひとつ目は、会社が記人した離職理由が事実通りかどうかを、必ずチェックすること。失業等給付を受給するには、自宅最寄りのハローワークで手続きをします。その際に必要なのが会社から受け取る「離職票」です。

その書類に「離職理由」が明記されています。人員整理なのに自己都合による退職に仕向けられ、離職理由が「本人の希望による退職」などと書かれてしまうケースも稀にあるそうです。自己都合退職になると3ヵ月間の給付制限があり、求職活動中の収入が途絶えてしまいます。

そういうときは、ハローワークで事実関係を説明して会社都合に変更するよう交渉をしましょう。「いつ、誰に、どのように退職をすすめられたか」などをメモにまとめておくといいでしょう。諦めないのが肝心です。

2つ目は「妊娠・出産・育児などですぐには就職できないとき」。こうしたときは、失業等給付の受給はできないことになっています。基本手当の受給期間は、離職後1年間です。

出産後に働くつもりなら「受給期間の延長」の申請を。働けなかった日数の分だけ失業等給付の受給期間を最長3年間延長することができます(本来の1年間を含めると、最長4年間となる)。このことを知らずに、妊娠したらもう受給できないと諦めてしまう人が多いようなので、知っておいてください。

失業等給付以外に退職前後に気をつけたいのは、健康保険の任意継続と国民年金の手続きです。今の会社の健康保険を続けたほうが、保険料や給付面でメリットが大きいなら任意継続をしましょう。国民年金保険料には失業による特例免除制度がありますので、まず役所に免除申請を。面倒な手続きをすませてから求職活動に取りかかりましょう。

— posted by しょういち at 04:58 pm